2020年からの新型コロナウイルス感染症は、世界中の人々を混乱に陥れ、私たちの生活様式も大きく様変わりしつつあります。そのような中で、病気に苦しむ方々に立ち向かう医療従事者の姿に、感銘を受けた方も多いことと思います。その現場の最前線で活躍した方々が、看護師さんを中心とする医療従事者です。医師の指示のもと、患者さんに寄り添い、話を聞き、そして看護を展開していきました。当初は未知の感染症であったこともあり、看護師さんの勇気と努力には、世界中から賞賛が送られました。
「それならば私も・・」という気持ちを持たれた方もおられるかと思います。しかながら当然ですが、一朝一夕にはまいりません。看護教育を学校でしっかりと体得し、看護師になってからも臨床の現場で経験を積み、ようやく実現が可能となる道のりなのです。当看護専門学校からは、1995年度の第1期生からのべ1000名以上の看護学生を受け入れ、そして卒業後は第一線で活躍されています。私たちは全力で学生を支援しています。看護師をめざす皆さん、その道は決して平たんではありませんが、希望に向かって私たちとともに歩んでいきましょう。
少子高齢化が一層進む中で、地域包括ケアシステムにおいて役割を果たせる看護に多くの人々が期待を寄せています。一方で看護師の働く場は変化していますが、看護の本質的な役割は対象者への関心から始まり何ら変わることはありません。
本校では、ひとりひとりを大切に育み、看護の喜びを実感できる教育を目指しています。ひとりひとりを大切にすることは、やがて対象のひとりひとりを大切にした看護につながります。看護を通して対象と共に歩み時間を共有していくことは、やがて自分が学ぶ喜び、働く喜び、援助できる喜び、対象者と出会えたことの喜び、生きる喜びにつながると思っています。
看護師は専門職として、豊かな人間性を基盤として知識や技術を身につける必要があります。その中には、関係を築く力、考える力、実践する力、連携・協働する力、倫理に基づいて行動する力、自己研鑽をし続ける力が含まれています。本校ではこのような力をつけ、あたたかな感性でひとりひとりに寄り添い、自ら学び考え行動する実践者を育成することを目指しています。富士山のふもと、この地域に根ざした富士市立看護専門学校で地域に貢献する看護師になりたいという明確な意志をもった皆さんを心からお待ちしています。
〒416-0904 静岡県富士市本市場新田111番地1 TEL:(0545)64-3131 FAX:(0545)64-3135